群像劇パーティ!

gunzougeki.exblog.jp
ブログトップ

七つの会議(小説)

七つの会議
七つの会議
posted with amazlet at 15.04.14
池井戸 潤
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 19,941
作品名:七つの会議
発表:2012年
著者:池井戸潤
あらすじ:
一部上場企業の子会社である中堅の電機メーカー・東京建電。
会議の中で役職や職種の違う平凡な社員たちの不作為が作り上げていく不祥事。
社員たちは立場の違いから異なる方法でそれに対峙し、
不祥事の全容が明らかになっていく。
(以上、Wikipediaより引用)

===============

前回に続いて池井戸作品のご紹介。
本作は各話ごとに、中心にすえる主人公を変えて、
会社を揺るがす一つの『出来事』の真相に切り込んでいく。
「シャイロックの子供たち」の最進化版とも言える作品で、
文章からは実社会の現実感がありありと伝わってくる。

話の時間軸が、各話ごとに重ならないため、
同じ場面を違う人物視点で見ることもない。

本作で私が感じた特徴――というか、筆者が各群像劇を書くときの特徴。
それは各人物の性格上の「善人」「悪人」は付けているのだが、
それが物語上の「善人」「悪人」にはならないところである。
この話では悪人の振る舞いをしていた人物が、次の話では善人の行動を取る。
そしてそれにしっかりと納得感がある。筆者の技術センスなのだろう。
それでいてラストはしっかりと勧善懲悪的なすっきりとした読後感を与えてくれる。


===============
<関連お勧め作>
マスカレード・ホテル (集英社文庫)
東野 圭吾
集英社 (2014-07-18)
売り上げランキング: 1,853

ホテルを舞台にした覆面刑事の犯人探し。
七つの会議とはストーリーも舞台もなにも関係ないが、
こちらもいわゆるお仕事小説であるため紹介。
しかも紹介作よりもお仕事感を強めに表現していると感じた。
というのもホテル従業員の女性主人公の、プライベートの描写がひとつもないからだ。
ホテルから家に帰った際の描写は省かれ、ホテルでの業務の描写のみが描かれる。
仕事とプライベートをしっかり分けていたのが、逆に新鮮味を感じた。

======================


[PR]
by 3G_gi_gei_go | 2015-05-27 04:56 | 作品紹介(小説) | Comments(0)

様々なジャンルの群像劇作品を紹介します。更新完了。


by Wonder_Style_3G