群像劇パーティ!

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カテゴリ:作品紹介(小説)( 26 )


悪夢のエレベーター (幻冬舎文庫)
木下 半太
幻冬舎
売り上げランキング: 275,673

作品名:悪夢のエレベータ
著者:木下半太
発行:2009年(平成21年)
あらすじ:
後頭部の強烈な痛みで目を覚ますと、緊急停止したエレ
ベータに、ヤクザ、オカマ、自殺願望の女と閉じ込めら
れていた。浮気相手の部屋から出てきたばかりなのに
大ピンチ!? しかも、三人には犯罪歴があることまで
発覚。精神的に追いつめられた密室で、ついに事件が
起こる。意外な黒幕は誰た? 笑いと恐怖に満ちた傑
作コメディサスペンス。

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目を覚ますとそこは停止したエレベータのなかだった。
乗り合わせた4人は脱出しようといろいろ試みるが……

という感じのサスペンス。『悪夢の……』とあるが、
ホラー・スリラー要素は無い〈もしくは薄い)。4人
それぞれの視点で、章立てて描かれており、最後には
事の結末が全て明らかになる、という安定のワクワク
エンタメ小説だ。

キャラクター性の強い登場人物たちはよく動く。そして
よく喋る。作者は劇団を率いているようなので、脚本的
な描き方になるのだろうか。舞台をイメージして読むと、
なるほどしっくり来る。

全体文量は比較的短いため、さくっと読めて楽しめる作品だ。

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<関連作>
D町怪奇物語 (幻冬舎文庫)
木下 半太
幻冬舎 (2015-10-08)
売り上げランキング: 70,472

作者の最新刊。

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by 3G_gi_gei_go | 2016-01-27 00:41 | 作品紹介(小説) | Comments(0)

紳士同盟(小説)

紳士同盟 (扶桑社文庫 (こ13-1))
小林 信彦
扶桑社
売り上げランキング: 59,715


作品名:紳士同盟
著者:小林信彦
発行:1980年(昭和55年)
あらすじ:
いんちき臭くなければ生きていけない!
思わぬ運命の転変にめぐりあい、莫大な金を必要とした
とき、四人はそう悟った。
目標二億円――彼らはコン・ゲームを競う奇妙な集団を
化した。車椅子の老詐欺師のコーチを受け、知恵を傾け
トリックを仕掛け、あの手この手で金をせしめる……。
人間の欲望や心理の綾、意識の空白につけこむスマート
で爽快、ユーモラスなコン・ゲーム小説の登場。
(以上、帯より)

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コン・ゲームはターゲットを信用させたのち騙すという
詐欺の一種であり、大概は物語のひとつのジャンルで
使われます。映画では「オーシャンズ11」「ミッション
インポッシブル」等、変装などにより相手を騙し、
ばれるかばれないかのハラハラ感と、ド派手な演出が
楽しいエンターテイメントの中心的ジャンルにのひとつ
ですが、日本では予算の大きさか国土の大きさか、
そういうスケールの大きい映画は、なかなか作るのが
難しかったり、作っても受け入れられにくいです。
どうしてもハリウッドの縮小再生産っぽくなり、
「そんなわけあるか」感が漂ってしまいます。

しかし本作「紳士同盟」は、市井の人らには馴染みの
少ない、しかし誰しもがなんとなく知っている気がする、
テレビ業界を舞台にしたことで、作品にある程度の
現実感のあるエンターテイメント性を加えています。
(派手さはありませんが。。。)

さらに単行本版の帯に書かれている「この本の68ページ
以降は、他人に絶対にしゃべらないで下さい!」に示される、
68ページ以降に書かれている、他人にしゃべるのが
憚れる内容が、現実感に強度を与えています。

日本初のコン・ゲーム小説と銘打っている本作のため、
「コン・ゲームとは」というメタ的な表現が幾分か垣間見え、
作者がノリノリで書いているのが判ります。
日本初の銘に恥じないほど今でも色褪せないオモシロさ。
手に取る機会があれば一読をおすすめします。

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<関連作>
紳士同盟ふたたび (扶桑社文庫 (こ13-2))
小林 信彦
扶桑社
売り上げランキング: 442,786

本作の続編。登場人物はそのままですが、
それぞれでも十分面白いです。

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by 3G_gi_gei_go | 2015-10-28 09:13 | 作品紹介(小説) | Comments(0)

やみなべの陰謀(小説)

やみなべの陰謀 (電撃文庫)
田中 哲弥
メディアワークス
売り上げランキング: 1,217,434


作品名:やみなべの陰謀
著者:田中哲弥
発行:1999年(平成11年)
あらすじ:
 「独立した、ジャンルも違う5つの短編が実は巧妙に絡み合わされ、ひとつの長編を構成する」田中哲弥の壮大な構想に基づき始まった雑誌連載に大幅な加筆、修正を加えた(いや、そうしないと話のつじつまが合わなかったわけではない。決して)必見の最新作、ついに登場!ある日突然、普通の大学生栗原守のもとに届けられた千両箱。これは果たして何者が、何の目的で彼に届けたのか!?「千両箱とアロハシャツ」「ラプソディー・イン・ブルー」「秘剣神隠し」「マイ・ブルー・ヘヴン」「千両は続くよどこまでも」、計5編を収録。
(以上、表紙より) 

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 元々は吉本興業の台本作家であった著者ということで、
「大阪」と「大阪ギャグ」がいわゆる「大阪的」に表現されている作品。

しかし全てが大阪ノリではなく、世紀末の世相も反映されているのか、
バッドエンディングの短編も複数あり、緩急が効いている。

あらすじにもある通り様々なジャンルの短編連作による
時系列シャッフル型の群像劇。ライトノベルであるため読みやすい。

最近(といっても2006年〉にはハヤカワ文庫で再販されている。
さらに同じジャンルシャッフル型の新作(といっても2006年)も
発売されているではないか。(下の関連作品のことです)

著者の特徴としてあげられるのはその文体だろう。
限りなく口語に近い文章。未改行で挿入されるセリフの応酬などなど、
人を選ぶ文体であることは確かだ。
はじめはとっつきにくい感もあるかもしれないが
慣れればそれが逆に癖になるだろう。

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<関連作品>

ミッションスクール (ハヤカワ文庫JA)
田中 哲弥
早川書房
売り上げランキング: 614,761

電撃文庫版しか持っていなかったので
今回はじめて知った。

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by 3G_gi_gei_go | 2015-10-14 23:54 | 作品紹介(小説) | Comments(0)

バッカーノ!(小説)

バッカーノ!―The Rolling Bootlegs (電撃文庫 な 9-1)
成田 良悟
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
売り上げランキング: 48,042

作品名:バッカーノ! The Rolling Bootlegs
著者:成田良悟
発行:2003年(平成15年)
あらすじ:
禁酒法時代、ニューヨーク。
裏組織“カモッラ“は重要な儀式を数日後に控えていた。
泥棒カップルはグランド・セントラル・ステーションに着いたばかりだった。
マフィアの三兄弟はちょっとした問題を抱えていた。
チンピラの少年は思い通りにならない現実にムカついていた。
職務に忠実な警部補はそんな彼らを疎ましく思っていた。
そして、錬金術士の野望は200年を経て、未だついえる事はなかった。
彼らはまだ、互いに関わりのの無い者同士であった。
このマンハッタンに”不死の酒”が蘇るまでは――。
(以上、表紙より) 

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若さがまぶしい作者のデビュー作。
勢い全力で書ききった感があふれるエンタメライトノベル。

名前と内容がマッチングしている素晴らしいタイトルそのままに、
「不死の酒」というマクガフィンを中心に据えて
ドタバタゲームが繰り広げられる。

終わり方は明らかに完結しているのだが
しっかり続編が出ているので、相当に人気があったのだろう。
そうだろう。やっぱり群像劇は面白い。

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<関連作>
デュラララ!! (電撃文庫 な 9-7)
成田良悟
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
売り上げランキング: 182,384

未読です!!

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by 3G_gi_gei_go | 2015-10-07 00:42 | 作品紹介(小説) | Comments(0)

途中の一歩(小説)

途中の一歩 上 (幻冬舎文庫)
雫井 脩介
幻冬舎 (2015-04-10)
売り上げランキング: 263,587

途中の一歩 下 (幻冬舎文庫)
雫井 脩介
幻冬舎 (2015-04-10)
売り上げランキング: 121,150

作品名:途中の一歩
著者:雫井脩介
発行:2012年(平成24年)
あらすじ:
 仕事一筋なのにヒットが出ない漫画家・覚本敬彦は、独身仲間に説得されて結婚相手を捜す合コンに打ち込んでいた。社内恋愛に悩む担当編集者の綾子、不倫を終わらせたい人気漫画家・優、婚活中のOL・奈留美との交流を経て、本気じゃなかった彼にも恋の予感が到来。繰り返しの毎日を変えてくれるたった一人の「誰か」を求めて奮闘する六人の物語。
(以上、文庫背表紙より)

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「犯人に告ぐ」「ビター・ブラッド」などのクライムノベルで有名な筆者の恋愛群像劇。
酸いも甘いもある程度知ってしまったアラフォー男女が、仕事とプライベートそれぞれの
悩みにぶつかりながら「幸せ」を手に入れるための日々を描く。
2012年の作品のためインターネットや携帯電話などは出てくるのだが、雰囲気は
80年台後半~90年台前半に一世風靡したトレンディドラマ色が強く現れている。

・強いキャラクター性(いわゆる漫画的、記号的)
・公私の境界の曖昧性(漫画家という特殊な仕事を上手く利用しているのかもしれない)
・主要人物のみで交流が閉じていること など

しかしてそれが古めかしさを感じさせないのは筆者の巧みさであろう。
もしくはトレンディドラマ自体、料理次第で全く古臭いものではないのかもしれない。
(実際今でも、テレビドラマはその延長線上にあるものが多い気もする)

そう考えてみればトレンディドラマの形式は、
恋愛がテーマの群像劇の形そのままであることに気づいた。
(「バレンタインデー」「ニューイヤーズ・イブ」などのように)
日本特有と思っていたが、そうでもないようだ。

サスペンスでもミステリーでもない群像劇。
上下巻だが肩肘張らずにのんびり読んでみてはいかがだろうか。
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<関連お勧め作>
犯人に告ぐ〈上〉 (双葉文庫)
雫井 脩介
双葉社
売り上げランキング: 127,173

映画化もした同じ作者の作品。
劇場型犯人に対して劇場型操作で追い詰めていくらしい。
タイトルのパンチは秀逸。未読。
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by 3G_gi_gei_go | 2015-08-19 02:52 | 作品紹介(小説) | Comments(0)

ラッシュライフ(小説)

ラッシュライフ (新潮文庫)
伊坂 幸太郎
新潮社
売り上げランキング: 7,691

作品名: ラッシュライフ
著者:伊坂幸太郎
発行:2002年(平成14年)
あらすじ:
 泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。職を失い家族に見捨てられた男は野良犬を拾う。幕間には歩くバラバラ死体登場――。並走する四つの物語、交差する十以上の人生、その果てに待つ意外な未来。不思議な人物、機知に富む会話、先の読めない展開。巧緻なだまし絵のごとき現代の寓話が、今あがる。

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先週に引き続いて伊坂幸太郎。
群像劇感、エンタメ感が強くなり、ミステリー感は薄れた感じがするが、
登場人物や全体に流れる作者独特の雰囲気は健在。

本作の肝はなんと言っても各主人公がそれぞれの物語を進みながら、
それぞれの人物たちとクロスオーバーするところを愉しむ、
ザ・群像劇な要素だろう。

人物の切り替えもありながら、時間の切り替えもあることで、
より複雑な人生交差が楽しめる作品だ。

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<関連お勧め作>
死体ばんざい (星新一YAセレクション)
星 新一
理論社
売り上げランキング: 295,517

星新一のショートショートのひとつ。
本作と同じように死体があっち行ったりこっち行ったりする群像劇。
あ、これ群像劇だ。

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by 3G_gi_gei_go | 2015-08-05 08:34 | 作品紹介(小説) | Comments(0)
オーデュボンの祈り (新潮文庫)
新潮社 (2012-07-01)
売り上げランキング: 1,048


作品名: オーデュボンの祈り
著者:伊坂幸太郎
発行:2000年(平成12年)
あらすじ:
 コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気づくと見知らぬ島にいた。江戸以来外来から遮断されている“萩島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止できなかったのか。
(以上、文庫背表紙より)

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人気作家・伊坂幸太郎のデビュー作。
全体に漂うは、ときに非現実的で鼻につくと敬遠されがちだが、そもそもフィクションである小説なのだから、現実に忠実に描く必要はないという、どこかインタビューで筆者が語っていたとおりでもある。そもそも作品は作家の世界のため、筆者がそう考えた上での作品ならばそれが正しい。

あらすじにもある通り、宮城県沖にあると思われる架空の島と、宮城県県内で暮らす主人公の近辺の人々の視点が、切り替わりながら話が進む。一応、殺人(殺カカシ?)の犯人を推理するというミステリーの筋を持っていはいるが、基本的には登場人物のキャラクターが一番の魅力だろう。

視点が切り替わる群像劇では、どの人物でも各パートの視点者になりうる。そのとき読者を引っ張っていくには、どうしてもキャラクターが魅力的でなければならない。本作もその通りであり、善人は善人らしく、悪人は悪人らしく、しっかりと魅力を持っている。

筆者の作品をまだ読んでいない方ならば、デビュー作である本作をお勧めする。

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<お勧め作品>
アヒルと鴨のコインロッカー [DVD]
デスペラード (2008-01-25)
売り上げランキング: 10,141

著者の同名作の映画化。
著者の文体をそのまま映像にしたような良作。
伏線もしっかり効いており、後味も良い。

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by 3G_gi_gei_go | 2015-07-29 08:27 | 作品紹介(小説) | Comments(0)
遥かなるセントラルパーク 上 (文春文庫)
トム マクナブ
文藝春秋 (2014-12-04)
売り上げランキング: 155,741

遥かなるセントラルパーク 下 (文春文庫)
トム マクナブ
文藝春秋 (2014-12-04)
売り上げランキング: 155,109

作品名:遙かなるセントラルパーク
発表:1982年・英
著者:トム・マクナブ
あらすじ:
ロサンジェルスからニューヨークまで5000キロ。
アメリカ大陸横断ウルトラマラソンがはじまる。
イギリス貴族、人生の逆転を狙う労働者、貧しい村のために走るメキシコ人、
ガッツを秘めた美しき踊り子……2000人のランナーが、
誇りをかけてセントラルパークめざして走りはじめる!
圧倒的な感動と興奮の徹夜本、堂々の開幕。
(以上、文庫の背表紙より)

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本作はあらすじにある通りマラソン小説である。
つまり本編の大半が走っている描写や、レースの掛け引きの描写
――だと思ったら大きな間違いである。
本作は登場人物の過去、このレースに参加するまでの経緯のほか、
レース以外での選手らの交流などにページの半分以上を割かれている。
それにより、彼らの走る目的、説得力を強くしている。
群像劇作品のセオリーである人物視点の切り替えも頻繁であり、
レース中はそれぞれの順位で、それぞれの状況・心境を描写することで、
それぞれの人物に感情移入しやすくなっている。
さらに読者自身が日頃ランニングしているならば、
その心理描写、肉体描写は頭だけでなく身体でも理解できるため、
面白さはさらに倍増するだろう。
複数のランナー視点で描かれる本作。あらすじの書き方からも分かるように、
明確な一人の主人公が定められているわけではない。
未読の人はもしかしたら『最終的に一番になった人物だろう』と
思われるかもしれないが、そんな単純ではない。
いわゆるスポーツものの作品であるため、
物語の最終目標は『勝つか負けるか』と判りやすい。しかしそんなに単純ではない。
本作に『主人公たち』は存在するが、『主人公』はいない。

いや、いた。
明言すれば一人だけ、『主人公』足りえる人物は存在していた。
それは原題にもなっているチャールズ・フラナガンその人だろう。
(原題:FLANAGAN'S RUN)
彼はマラソン出場者ではない。本作のアメリカ横断マラソンを企画し、
運営する興行主だ。そう聞くと、マラソンランナーたちとは関係のない
立ち位置ではないのか、と疑問を募らせるだろう。その通りである。
彼はレースに参加しない。しかしレースを無事成功させるためレースの外側で、
直面する困難に次々と立ち向かう。おそらくフラナガンを描く描写が
本作の3分の1を占めているのではないだろうか、ちゃんと数えていないが。
とにかくも本作・遙かなるセントラルパークは、
その帯に載っている煽り文句通りに『徹夜するほど面白い』と言っても
過言ではないだろう。
しかしこれから読む方が注意して欲しいところは、
本作にストイックなスポーツ小説を期待しないことである。
そうしてしまうと、いささか肩透かしを食らうかもしれない。
本作は純粋なマラソン小説ではなく、1980年台に書かれた、現代でも十分通用する、
純粋なエンターテイメント小説である。

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<関連お勧め作>

あらすじを読んでピンと来た方もいるかも知れない。
現在も続く大作・ジョジョの奇妙な冒険の、第七部として連絡されていた
この作品は、サンディエゴからニューヨークまで馬で走る作品。
途中にチェックポイントがあったりと、明らかに本作をモチーフにしている。
両方読んで、それぞれのエンターテイメント性の違いを楽しんで欲しい。

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by 3G_gi_gei_go | 2015-07-08 03:10 | 作品紹介(小説) | Comments(0)
ブギーポップは笑わない (電撃文庫 (0231))
上遠野 浩平
メディアワークス
売り上げランキング: 47,548

作品名:ブギーポップは笑わない
発表:1998年
著者:上遠野 浩平
あらすじ:

 第4回電撃ゲーム小説大賞で<大賞>を受賞した上遠野浩平のデビュー作。

世界の危機を察知した時に浮かび上がる“不気味な泡”とは――。

(以上、公式HPより)

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今でも珍しいが当時でも珍しい、100万部売れたライトノベル。
ブギーポップというキャラクターを中心に置きながら
場所や時代を、登場人物の視点ごとに切り替えることで
多角的にストーリーを展開していく。

意外性かつスピーディなストーリー運び。
そしてなにより読みやすさ。
軽薄ではなく軽快な、本来の意味でのライトな文章が、
群像劇を一層面白くしている。

ライトノベルというジャンルを一躍有名にした作品として、
もはや古典の域に入る名作。

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<関連お勧め作>
ブギーポップ・チェンジリング 溶暗のデカダント・ブラック (電撃文庫)
上遠野 浩平
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2014-11-08)
売り上げランキング: 31,398
最新作。未読です(1作目以外)。

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by 3G_gi_gei_go | 2015-06-24 11:25 | 作品紹介(小説) | Comments(0)

ドミノ(小説)

ドミノ (角川文庫)
ドミノ (角川文庫)
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恩田 陸
KADOKAWA/角川書店
売り上げランキング: 19,307

作品名:ドミノ
発表:2001年
著者:恩田陸
あらすじ:
 1億円の契約書を待つ締め切り直前のオフィス、下剤を盛られた子役、
別れを画策する青年実業家、待ち合わせ場所に行き着けない老人、警察のOBたち、
それに……。真夏の東京駅、28人の登場人物はそれぞれに、何かが起きるのを
待っていた。迫り来るタイムリミット、もつれあう人々、見知らぬ者同士が
すれ違うその一瞬、運命のドミノが倒れてゆく! 抱腹絶倒、スピード感
溢れるパニックコメディの大傑作!!
(以上、文庫裏表紙より)

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私が初めて東京に来て、
初めて山手線の駅のホームを見た時に思った、
「まったくばらばらな人生上を歩んでいるのに今は同じ空間に一緒にいる」
という不思議な感覚。
一人ひとりを尾行したら、色々な物語が展開するんだよなあ、
なんてことを考えながら、人混みにビビっていた時分。

本作はそんな、ぼんやりと考えていたことを小説にした作品だ。

登場人物が多すぎて、収集がつかなくなると思われるが、
最終的には「ひとつの事件とその解決」に関わる「装置としての登場人物」と
なっており、登場人物ではなく出来事に重きを置いて読めば、
それほど複雑ではない。文章もなめらかであり、
時間が経つのも忘れて一気に読んでしまうだろう。

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<関連するお勧め作品>
六番目の小夜子 (新潮文庫)
恩田 陸
新潮社
売り上げランキング: 104,158

デビュー作。未読。

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by 3G_gi_gei_go | 2015-06-10 05:35 | 作品紹介(小説) | Comments(0)

様々なジャンルの群像劇作品を紹介します。更新完了。


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