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紳士同盟(小説)

紳士同盟 (扶桑社文庫 (こ13-1))
小林 信彦
扶桑社
売り上げランキング: 59,715


作品名:紳士同盟
著者:小林信彦
発行:1980年(昭和55年)
あらすじ:
いんちき臭くなければ生きていけない!
思わぬ運命の転変にめぐりあい、莫大な金を必要とした
とき、四人はそう悟った。
目標二億円――彼らはコン・ゲームを競う奇妙な集団を
化した。車椅子の老詐欺師のコーチを受け、知恵を傾け
トリックを仕掛け、あの手この手で金をせしめる……。
人間の欲望や心理の綾、意識の空白につけこむスマート
で爽快、ユーモラスなコン・ゲーム小説の登場。
(以上、帯より)

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コン・ゲームはターゲットを信用させたのち騙すという
詐欺の一種であり、大概は物語のひとつのジャンルで
使われます。映画では「オーシャンズ11」「ミッション
インポッシブル」等、変装などにより相手を騙し、
ばれるかばれないかのハラハラ感と、ド派手な演出が
楽しいエンターテイメントの中心的ジャンルにのひとつ
ですが、日本では予算の大きさか国土の大きさか、
そういうスケールの大きい映画は、なかなか作るのが
難しかったり、作っても受け入れられにくいです。
どうしてもハリウッドの縮小再生産っぽくなり、
「そんなわけあるか」感が漂ってしまいます。

しかし本作「紳士同盟」は、市井の人らには馴染みの
少ない、しかし誰しもがなんとなく知っている気がする、
テレビ業界を舞台にしたことで、作品にある程度の
現実感のあるエンターテイメント性を加えています。
(派手さはありませんが。。。)

さらに単行本版の帯に書かれている「この本の68ページ
以降は、他人に絶対にしゃべらないで下さい!」に示される、
68ページ以降に書かれている、他人にしゃべるのが
憚れる内容が、現実感に強度を与えています。

日本初のコン・ゲーム小説と銘打っている本作のため、
「コン・ゲームとは」というメタ的な表現が幾分か垣間見え、
作者がノリノリで書いているのが判ります。
日本初の銘に恥じないほど今でも色褪せないオモシロさ。
手に取る機会があれば一読をおすすめします。

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<関連作>
紳士同盟ふたたび (扶桑社文庫 (こ13-2))
小林 信彦
扶桑社
売り上げランキング: 442,786

本作の続編。登場人物はそのままですが、
それぞれでも十分面白いです。

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by 3G_gi_gei_go | 2015-10-28 09:13 | 作品紹介(小説) | Comments(0)
ジェイン・オースティンの読書会 コレクターズ・エディション [DVD]
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント (2011-02-23)
売り上げランキング: 53,311

作品名:ジェイン・オースティンの読書会
発表:2007年・アメリカ
スタッフ:
 監督:ロビン・スウィコード
 脚本:ロビン・スウィコード
 出演:キャシー・ベイカー、エリミー・ブラント、ヒュー・ダンシーほか
あらすじ:
なぜ、女たちは読書会を開くのか――?
 
 きっかけは、一匹の犬だった。ブリーダのジョスリンが、一番愛情を注いでいたブライディが亡くなったのだ。ジョスリンは、恋愛には興味が無いと言い放つ独身主義者。葬儀に集まった友人たちは、彼女が悲しむ姿を見て、元気づけたいと考える。そして6回の結婚歴を誇り、今は独り者のバーナデットが、ジェイン・オースティンの読書会を思いついたのだ。「オースティンは、人生の最高の解毒剤」だから……。
(以上、公式HPより)

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6人の男女が集まって、
ジェイン・オースティンの6作品を批評しあい、影響しあいながら、
日々の様々な悩みと向き合い、葛藤し、新たな人生へと進む。

初対面に近い6人の男女も、読書会を続ける内に親しく、
そして悩みを共有するようになる。
はじめは他人のために、気を遣いながら読書会を続けていたが、
作品の批評が、いつしか自分たちの内心へのアドバイスや叱咤になっていき、
無意識の内に日常生活に変化を生じさせていく。
読書会での批評がまるで参加者たちの批評となっていく。

かたくなな独身主義者、傷心の別離妻、迷っている女教師。
彼・彼女らはジェイン・オースティンを通じて、お互いに変化していく。

歴史上最高の女流作家とも言われるジェイン・オースティンを、
作品のマクガフィンとしているが、
ジェイン・オースティンの作品を読んだことなくても十分楽しめる作品。

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<関連お勧め作>
高慢と偏見〈上〉 (光文社古典新訳文庫)
ジェイン オースティン
光文社 (2011-11-10)
売り上げランキング: 40,041

18世紀の作家だが、中身はまったく全然これっぽっちも古臭くないのが
ジェイン・オースティンのすごいところ。
また翻訳者ごとに文面がかなり異なるので、
その趣を楽しむのも良いかも。

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by 3G_gi_gei_go | 2015-10-21 23:41 | 作品紹介(映画) | Comments(0)

やみなべの陰謀(小説)

やみなべの陰謀 (電撃文庫)
田中 哲弥
メディアワークス
売り上げランキング: 1,217,434


作品名:やみなべの陰謀
著者:田中哲弥
発行:1999年(平成11年)
あらすじ:
 「独立した、ジャンルも違う5つの短編が実は巧妙に絡み合わされ、ひとつの長編を構成する」田中哲弥の壮大な構想に基づき始まった雑誌連載に大幅な加筆、修正を加えた(いや、そうしないと話のつじつまが合わなかったわけではない。決して)必見の最新作、ついに登場!ある日突然、普通の大学生栗原守のもとに届けられた千両箱。これは果たして何者が、何の目的で彼に届けたのか!?「千両箱とアロハシャツ」「ラプソディー・イン・ブルー」「秘剣神隠し」「マイ・ブルー・ヘヴン」「千両は続くよどこまでも」、計5編を収録。
(以上、表紙より) 

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 元々は吉本興業の台本作家であった著者ということで、
「大阪」と「大阪ギャグ」がいわゆる「大阪的」に表現されている作品。

しかし全てが大阪ノリではなく、世紀末の世相も反映されているのか、
バッドエンディングの短編も複数あり、緩急が効いている。

あらすじにもある通り様々なジャンルの短編連作による
時系列シャッフル型の群像劇。ライトノベルであるため読みやすい。

最近(といっても2006年〉にはハヤカワ文庫で再販されている。
さらに同じジャンルシャッフル型の新作(といっても2006年)も
発売されているではないか。(下の関連作品のことです)

著者の特徴としてあげられるのはその文体だろう。
限りなく口語に近い文章。未改行で挿入されるセリフの応酬などなど、
人を選ぶ文体であることは確かだ。
はじめはとっつきにくい感もあるかもしれないが
慣れればそれが逆に癖になるだろう。

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<関連作品>

ミッションスクール (ハヤカワ文庫JA)
田中 哲弥
早川書房
売り上げランキング: 614,761

電撃文庫版しか持っていなかったので
今回はじめて知った。

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by 3G_gi_gei_go | 2015-10-14 23:54 | 作品紹介(小説) | Comments(0)

バッカーノ!(小説)

バッカーノ!―The Rolling Bootlegs (電撃文庫 な 9-1)
成田 良悟
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
売り上げランキング: 48,042

作品名:バッカーノ! The Rolling Bootlegs
著者:成田良悟
発行:2003年(平成15年)
あらすじ:
禁酒法時代、ニューヨーク。
裏組織“カモッラ“は重要な儀式を数日後に控えていた。
泥棒カップルはグランド・セントラル・ステーションに着いたばかりだった。
マフィアの三兄弟はちょっとした問題を抱えていた。
チンピラの少年は思い通りにならない現実にムカついていた。
職務に忠実な警部補はそんな彼らを疎ましく思っていた。
そして、錬金術士の野望は200年を経て、未だついえる事はなかった。
彼らはまだ、互いに関わりのの無い者同士であった。
このマンハッタンに”不死の酒”が蘇るまでは――。
(以上、表紙より) 

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若さがまぶしい作者のデビュー作。
勢い全力で書ききった感があふれるエンタメライトノベル。

名前と内容がマッチングしている素晴らしいタイトルそのままに、
「不死の酒」というマクガフィンを中心に据えて
ドタバタゲームが繰り広げられる。

終わり方は明らかに完結しているのだが
しっかり続編が出ているので、相当に人気があったのだろう。
そうだろう。やっぱり群像劇は面白い。

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<関連作>
デュラララ!! (電撃文庫 な 9-7)
成田良悟
KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
売り上げランキング: 182,384

未読です!!

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by 3G_gi_gei_go | 2015-10-07 00:42 | 作品紹介(小説) | Comments(0)