群像劇パーティ!

gunzougeki.exblog.jp
ブログトップ
Basilisk: Complete Series [Blu-ray]
Funimation
売り上げランキング: 11,773

作品名:バジリスク ~甲賀忍法帖~
発表:2003年(漫画)/2005年(アニメ)
スタッフ:
 原作:山田風太郎
 漫画:せがわまさき
 監督(アニメ):木崎文智
 出演(声優):島海浩輔、水樹奈々、速水奨、木村はるか ほか
あらすじ:

「二人手をたずさえて、両家を縛る宿怨の鎖を断ち切ろう」
四百年の永きにわたる甲賀と伊賀の宿怨を断ち切り、
共に生きることを誓い合う甲賀の弦之介と伊賀の朧。

しかし、愛し合う二人は、殺し合う運命にあった……

慶長十九年。齢七十三歳の家康は悩んでいた。
暗愚の兄・竹千代か、聡明な弟・国千代か?
混乱を極める徳川三代将軍の世継ぎ問題に決着をつけるため、
甲賀を国千代派、伊賀を竹千代として忍法の二大宗家を相争わせ、
それぞれの精鋭十人対十人の忍法殺戮合戦の結果、どちらか
生き残ったほうにそれを賭けるという厳命を下した。
先代服部半蔵との間に交わされた「不戦の約定」が解かれ、
手綱を解かれた猟犬のごとく、怨敵に挑んでゆく忍者達!
己の肉体こそが最大の武器!
人知を超えた秘術をもった、個性溢るる忍びの面々。
老若男女二十人二十色、超人奇人が相乱れ、
秘術の限りを尽くして繰り広げられる忍法争いがいま始まる!!


バジリスクは西洋の怪物の名。目を見ただけで死んでしまうという
化け物。なるほど、本作の名前にピタリをハマっている。

原作は大衆小説の雄たる山田風太郎が1958年(昭和33年)に
出した小説『甲賀忍法帖』を、せがわまさき氏が漫画化した作品。
せがわまさき氏はこれで、山田風太郎の漫画化といえばこの人、の
地位を確固たるものにした。

本作の魅力は、分かりやすくもワクワクする設定と、魅力的な登場人物
だろう。主人公らは骨太で二枚目に、異能の忍者たちは面妖で奇っ怪に、
そして女達は色っぽく・可愛く描かれている。
ややもすると、記号化しやすくなる異能キャラたちだが、そうならずに
人情味あふれる描写を見せてくれるのは、ロードムービーであることと、
山田風太郎のパワー、そしてせがわ氏の卓越した実力の賜物だろう。

いわゆるエンタメ系忍者の忍術合戦である。これが半世紀以上前に
誕生したのは驚く他にない。

漫画版・アニメ版それぞれ本筋は同じだが、アニメ版ではさらに、
一人ひとりが死ぬ理由をしっかりと深掘りして見せることで、死に
説得力をもたせようとしている。だがしかし、漫画版の深掘りもせず
結構あっさり死ぬ描写も「死」という現実を見せつけるのには効果的な
演出である。

さらに異能系にありがちな、ピンチの時の奇跡的覚醒なんてものは
なく、キャラクターの行動やその能力が、パズルのように動いて、
なるべくしてなった方向に筋が進んでいくのも、物語の強度を強くしている。

復讐と愛慕の心をテーマに描かれた忍者活劇。
日本特有の勧善懲悪で語れないすばらしい作品だった。

<関連作>
甲賀忍法帖 山田風太郎忍法帖(1) (講談社文庫)
山田 風太郎
講談社
売り上げランキング: 78,208

「異能者のチームバトル」の始祖。
日本のコンテンツ界の至宝であろう。
パイオニアは古びない。

甲賀忍法帖
甲賀忍法帖
posted with amazlet at 16.07.26
陰陽座
キングレコード (2005-04-27)
売り上げランキング: 1,800

ついでに主題歌も。
タイトルそのまま「甲賀忍法帖」。

[PR]
by 3G_gi_gei_go | 2016-08-10 00:40 | 作品紹介(その他) | Comments(0)

作品名:機動警察パトレイバー
著者:ゆうきまさみ
発行:1988年(昭和63年)
あらすじ:
ハイパーテクノロジーの進歩は新しい脅威も生むこと
となった。多足歩行式マニピュレーター「レイバー」
による犯罪がそれである。警視庁は機械化部隊、通帳
「パトレイバー」を創設、泉 野明たち隊員を新機種
98式AVイングラムに搭乗させこれに対抗させるが、
操作技術の未熟さもあって苦戦する。
(以上、文庫漫画1巻背表紙より)

=============
今ではもう使われなくなったワードのひとつである
「メディアミックス」の日本におけるパイオニア作品
である機動警察パトレイバー。同じ作品をOVA
(オリジナル・ビデオ・アニメーションの略。今でも
使うのだろうか)やTVアニメ、映画アニメ、漫画、
小説とさまざまな媒体で発表する手法、いわゆる
メディアミックスは、当時はとても斬新で新鮮だった。
しかもこんなにお金が掛かりそうは手法を、新人に近い
若手中心のスタッフにやらせたというのだから凄い。
やっぱりバブルの影響なのだろうか。。。

閑話休題。

本作の魅力は何と言っても巨大ロボットの戦闘・・・
ではなく、主人公やその周辺、さらには敵方の人々の
人間模様であろう。基本的に登場人物は全て、なにかしら
の組織に属している。警察機構、民間会社、研究所など。
さらに主人公からの視点だけで描かれず、一話まるまる
悪役の組織での動きなどが描かれるなど、少年漫画に
掲載されたとは思えない硬派な内容である。
組織と個人、上司と部下、自由と束縛、夢と現実。
実社会にある人々の悩みがそのまま表現されている。
とにかく大人向け、と言うよりは社会人向けの作品だ。

一番好きなシーンは、野明と遊馬が居酒屋で飲む話。
同期入社の若手が居酒屋で飲んで、酔っ払って、管巻いて、
べろべろに酔っ払って、夢語って、ぐでんぐでんに酔っ払って
いるだけの、どうしようもない話。ストーリーが進むわけでも
ないのに、それが妙に現実臭くて面白かった。
きっと他の話が、きちんと社会を描いているからこそ、読者も
主人公たちと同じように、居酒屋で一緒に飲んでいる気に
なっていたのかもしれない。

=============
<関連作>
機動警察パトレイバー ON TELEVISION BD-BOX 1 [Blu-ray]
バンダイビジュアル (2010-08-27)
売り上げランキング: 41,087

一番好きなのは漫画版と最初のOVA版。
映画一作目もザ・80年代的なタッチで好きですね。

=============

[PR]
by 3G_gi_gei_go | 2015-12-02 03:03 | 作品紹介(その他) | Comments(0)

様々なジャンルの群像劇作品を紹介します。更新完了。


by Wonder_Style_3G